ZIPPOの「オイル揮発」問題を解決しようと試みる

 

最近何かと重宝している「ZIPPOライター」のちょっと困った問題点「オイルの揮発(きはつ)」を解決するためいろいろ実験を行ってみました。

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さらに細かい検証を行った実験はコチラ ↓

 

ZIPPOライターの不満点

パラコードを炙ったりレザークラフトで使用したりと、アルコールランプを使うまでもない簡単な炙り作業において“着火状態をキープしたまま両手が使える” ZIPPOライターは今や手放せないアイテムです。

 

 

制作において使用する頻度が増えると比例して不満も出てくるわけで最近困っているのは・・・

「オイル切れ」。

 

2週間ほど放置して、たま〜に使うと燃料のZIPPOオイルが揮発してしまい「着火できない!」という問題に直面します。

 

喫煙目的で使っていれば定期的にオイルを補充することができるため、困ることも少なくなる気もしますが日常使いでない自分の場合、長いときは1ヶ月放置しての使用というケースもあります。

 

 

補充して1度も着火せずオイルが揮発してしまうのはなんというか「勿体ない・・・」と貧乏性丸出しな事もあり「なんとか改善できないものか?」と調べてみると、“スーパーオイルタンク”なるアイテムを発見しました。

 

 

「揮発問題の救世主?」スーパーオイルタンク

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今回の問題点が改善されるかも?と淡い期待を抱きながら早速お買い上げ。

 

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パッケージから取り出した図。

 

ZIPPO関連のアイテムなのに意外にも日本製。

“いかにも”なパッケージにも関わらず精度はかなり高めです。

(´-`).oO(あぁ・・・所有欲が満たされてゆく・・・)

 

 

 

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金属製のフタをスライドさせると本体(レトロな水筒っぽい)が現れます。

元々は

「揮発性の高いオイルを密封できる金属の入れ物にいれて持ち運べるよ!」

といった“オイルの予備タンク”的な立ち位置の製品なので、中に入れたオイルが極めて外に漏れにくい構造になってます。

 

ただ多くのユーザーは正規の“入れ物”としての使い方はしていないようで・・・。

 

購入した目的であるもうひとつの使用方法は「裏技」としての位置付けらしく、説明書には明記されているもののアンオフィシャルな使い方な模様。

 

 

 

アンオフィシャルな使用方法

 

早速その「非公式な使用法」を試してみます。
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金属製のフタを外してオイルを満タンになるまで補充。

その後、元々着いていたフタと違う金属製のピン(先端にフェルトがくっついています)をねじ込んで完了。

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フェルトの内側には溝の掘られた金属製のパーツがあり、そこからオイルが毛細管現象によって上がって来ます。

完全な密封状態ではないですがフェルトでカバーされているお陰か、ガシガシ振ってもオイル漏れはありませんでした。

 

 

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あまりに漏れないため心配になりティッシュを押しつけてみるの図

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じわじわとティッシュにオイルが吸い取られていきます。こうでもしない限り外部に漏れないのは不思議の一言。

とりあえずフェルト部分に押しつける媒体がないとオイルは染み出さないようです。

 

 

「芯(ウィック)」の加工方法

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写真の長さ(約4cm)にカットして調整します。

※本体に詰まっていた綿は全て取り払います。

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写真のような形に整えて、本体奥に寄せておきます。

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少量の綿を平らにした状態にして本体に収納。

先ほど詰めた芯に “大きな面積で密着” できるようにするのがポイント。

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オイルタンクをZIPPO本体にスライドして収納して様子を確認。

中に入れた綿を出し入れして丁度良い具合になるまで量を調整します。

 

 

 

玄人レベルの調整方法

綿が多すぎるとタンクの収まりが悪く、少ないとオイルが芯まで上がらず着火しません。

 

 

“オイルタンクのフタ部分にあるフェルト”からしみ出した燃料が中継する綿に染み渡り、芯から揮発して着火が可能となるため、ここの調整がしっかりできてないとライターとして機能しないという・・・   一番難しいポイントです。

 

 

また、ライター本体を立てて置いておくとオイルが上手く綿に届かないため 1〜2分ほど本体を横たえる必要があります。

 

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何度か綿の入れ替えを繰り返し、ベストな状態を見極めて組み立てます。

 

通常の状態ではオイルは本体に詰められた綿に吸い込まれた状態で「個体化」していますが、オイルタンク使用では「液体」としてキープされているため軽く振ると“チャポチャポ”と音がします。

 

 

この時点でわかっている良い点と悲しい点は、

【良い点】

「中身の残量がある程度わかる」

 

【悲しい点】

オイル分の重みが増す

・飛行機への持ち込み不可(預かり後、目的地へ到着してからの返却)

 

個人的にズシリとした重量感が増すのはむしろ大歓迎でしたし、重くなると言っても許容範囲内です。

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何度か綿の入れ替えを繰り返し、ベストな状態を見極めて組み立て完了。

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何度か失敗を繰り返し無事着火。

結局、綿の量と芯の調整に30分ほど奮闘・・・。

調整の具合によっては燃費が大きく変わってくると思われるため、この行程は何度か練習して経験を積んでいきたいと思いました。

 

 

 

しばらく使ってみてわかったこと

 

 

・「振動の無いところで本体を立てた状態」で放置すれば1〜2週間後もオイル量はキープされている。

・ただし、ズボンや鞄に入れて持ち歩くと振動により揮発する量が増えるのか、4日ほどでオイルが空っぽになる。

・炎の勢いが大きくなり燃費が悪い気がする。

・しばらく放置しての再着火は本体を1〜2分横たえる必要がある。

・燃料の交換の手間が増える。

 

 

なんとも「玄人好みなライターになったなぁ・・・」といった印象です。

どちらかというとメリットよりデメリットの方が多いのがなんとも・・・。

 

オイルの揮発を防ぐには最適のアイテムですが、振動が極めて少ない家での使用が前提・・・。

普通に使用するとガンガンに揮発するのでこれはちょっとキツイです。

 

また、「タンク → 綿 → 芯 」へオイルが上手く行き渡らないことが頻繁に起きるため(ライターを逆さまにしたり横にする必要がある)安定した着火が難しい。(燃料の入れ替え毎で起きます)

 

それに加えて “ウィック(芯)がオイルで保護されていない“「空だき」状態で着火し続けて芯が炭化することから、消耗品が通常使いより短くなる問題も同時に発生しました。

 

いろいろと残念な結果をなんとか改善できないものか?と方法を検討。

 

 

力業で問題解決?

もともと正規の使用方法(携帯する燃料タンク)で使用する金属製のフタ(裏技では使用しません)に直径2mmのドリルで垂直に穴を開けます。
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真鍮の地にクロムメッキを施しているだけなので“ボール盤”を使えば簡単に穴は開きます。

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4cmほどにカットした芯の片側をセロテープで包み先端を先細に加工して、さきほど開けた2mm穴に通します。

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貫通したらテープを外してほぐして、

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写真のような状態にして完成。

 

基本的にタンク部分のフタだけを加工しています。芯の入れ方や綿の詰め方は基本的に変わりません。

 

こうすることでタンク内のオイルを直に吸い上げることが可能になるため「1〜2分の間、本体を横倒しする行程」が必要ありません。

 

これで問題は解決した!  ・・・ように思えましたが気になる点もあります。

 

 

 

 

 

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【←左:オイルタンク搭載】 【右→:通常のZIPPO】

燃料が直に吸い上げられるせいか、オイルタンクに換装されたZIPPOの炎は明らかに大きく勢いがあります。

 

おのずと消費量も多くなるため喫煙のためにちょくちょく点火する分には問題は無さそうですが、現状は簡易アルコールランプとして使っているため強い火力よりも持続力の方が優先されてしまいます。

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火力が弱くとも長時間使える方が良いですね。 ┐(´-`)┌

 

 

 

結論

 

今回いろいろと検証を試みましたが、揮発問題の改善は難しいと感じました。

 

結果的に2つ所有しているZIPPOを「通常の綿使い」と「オイルタンク仕様」を使い分けていくのが無難だなぁ・・・との結論に至りモヤモヤした気持ちだけが残ります。

 

残る方法は本体のフタや隙間を密閉する加工しかないですね。これはこれで難易度高そうですが・・・。

 

 

【2016.9月17日追記】

中身の素材を「綿」から「吸水ポリマー」や「園芸用オアシス」に変えて検証実験を行いました。

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1ヶ月近く検証した結果、意外な展開に!

 

 

 

 

 

おまけ

ZIPPO本体のクリーニングをする時もオイルは重宝します。

ベアリングのゴミを除去したり、時計の汚れを落としたりと意外なところで役立ちます。
(利用頻度が高いためウチに常備してあるオイルは容量の多い大缶です)

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オイル缶を傾け、綿棒の先に垂れる一歩手前になるよう湿らせます。

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チムニー(火が直接起こる煙突部分)のススやバネ部分の汚れをやや強めに磨いていきます。

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ちょっと擦っただけで真っ黒です。 本体内部の隅々も時間をかけて汚れを除去。

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「こんなにも汚れが付いてたんだなぁ・・・」と煤けた綿棒をしみじみ眺めます。

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クリーニング完了。

 

 

自分の手で綺麗になるとさらに愛着が増しますね。

今後も大事に使って行きたいと思います。

 

 

 

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