ノートカバーに適したペンホルダーを作ってみる ~後編~


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前回に引き続き「ペンホルダー」の制作の後編です。

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必要なパーツを慎重にカットして下準備に入ります。

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革のヘリや端を“豆カンナ”や“サンドスティック”で削り、丸く馴染ませていきます。

地味な作業ですが完成度に大きく響くのでここは時間をかけて手を抜くことなく進めていきます。

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トコノールを薄く塗って端の処理を施してウッドスリッカーを使って研磨。

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続いて毛羽だった裏面の処理。

後々接着する部分をマスキングテープで保護してトコノールを薄く伸ばして塗布。8割乾いたところでウッドスリッカーを使い磨いていきます。

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裏面のトコノールがしっかりと乾いたことを確認して革の表面に水を含ませて柔らかくします。

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万力にて固定した状態でゆっくりと曲げていきます。(※広い範囲の曲げ加工は均等な力で押さえつけないと仕上がりが野暮ったくなる恐れがあるため)

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蓋になる部分の両端が綺麗に曲げ加工されました。

このまま水分が抜ければ本来の革の硬さに戻ります。

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続いてベースになる部分の加工に入ります。

中央のラインにはゴムバンドが入るため、トコノールでしっかり磨いて通り道を作っておきます。

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表面と裏面の両端を接着して乾燥。

しっかりと接着が出来たことを確認してサンドスティックにて角を研磨。

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つなぎ目のラインが目立たなくなるまで丁寧に削っていきます。

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糸を縫い付ける穴を空けて溝を掘り、

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糸を適度なテンションで縫い付けて、

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アーチ状に曲げたい部分に水を含ませて太軸のマジックを押し当てて成形。

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仮組みしたパーツの上に置いて完成イメージを確認。

ここまでは理想通りの進行具合です。

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水分が乾き元の硬さに戻ったところでゴム糊を塗ってベルトパーツとくっつけます。

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6mmの厚みがあるため縫い付ける作業はひと苦労・・・
縫い目が粗くならないよう時間をかけてコツコツ作業を続けます。

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つなぎ目を豆カンナで荒し、サンドスティックで削って為らして、

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水を染みこませて柔らかくした上でコバ磨き。

乾いたのを確認してトコノールにて艶が出るまで擦り続けます。

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今回はヘリ部分に「硬度」が欲しいため“蜜蝋”を使ったコバ磨きを施したいと思います。

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アルコールランプに火を付けて金属製のヘラの先に削った蜜蝋を少量置いて炙ります。

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サラサラに溶けた蜜蝋をヘリ部分に薄く撫でていくと、蝋がじんわりと染みこんで行くのが確認できました。

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熱が冷めたところで磨き作業を開始。

強く磨くと蝋が削れて白い膜が出来てしまうため、優しく撫でるように擦っていきます。

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根気よく磨くと艶が出てきました。

上下の革の繋ぎ目が目立たなくなれば完了。

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下準備で接着していたい中心部分を割って、

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ゴムを通せば・・・

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とりあえず完成。

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ペンを差して見た目を確認。

(´-`).oO(うん、悪くない・・・ 悪くないぞ!)

・・

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作り直しを余儀なくされたノートカバーとの組み合わせ。

本体に対してペンホルダーが主張しすぎか?と懸念していましたが思ったほどではありませんでした。

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近くに置いてあったiPad miniのケースにくるり。

これはこれでアリだな・・・

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最後に保護材のオイルを塗り込めば完成です。

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カバーレベルから作り直したこともあり、思い入れは倍以上となりました。

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商談時は外す必要がありますが、いざ使ってみるとこの行程はアリです。

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ちょっとしたお遊びから始まったノートカバー制作ですが、思わぬ展開を迎えました。

いつかお客様に「そのカバー良い感じだね」とツッコミを受けることを期待しながらしっかりと使って行こうと思います。

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某日、商談の前にカフェテラスにて一枚。

「おぉ〜!なんだか仕事が出来る人が使ってそうなアイテムだわ〜」とひとり満足するも、

(´-`).oO(隣にあるキャラメルラテとの対比がなんとも・・・)

と綺麗なオチが付いたところで今回の締めとします。

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