お口に優しい化学薬品 ~山ごはん用携帯用箸のアップデート~

前回の反省点を踏まえて改善を施しました。

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前回の問題点

 

以前作った携帯用の箸。

 

 

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「とりあえず」といった気持ちで作った試作モデルだったこともあり、何も考えず形にしましたがいざ使用してみると

「先端の木材が水分を吸って膨張 → 収納の際にひっかかる」

といったアクシデントが発生。

 

反省点を踏まえて今回はその問題を改善するための策を練ります。

防水性を強化する方向で考えてみる

 

水分の吸収を防止する方向で考えると「硬化する塗料による保護」に焦点を絞ってホームセンターを徘徊。

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真っ先に “ウレタンニス” が候補に挙がりましたが、口に入れる箸の先端部なので少々抵抗アリ。

 

「それを考えたらもう伝統工芸用の“漆”しかないよね・・・」

 

と一人でツッコミを入れること数秒後、

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ありました。  (๑˃̵ᴗ˂̵)و ヤター!

 

こんなに手軽に「漆塗り」ができる時代になるなんて・・・ 未来に生きてるんだなぁ〜

と喜ぶも束の間。

 

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「水性ウレタン塗料」の文字が。

 

 

「お前もかよ・・・」

 

 

と世に浸食したウレタン系塗料の割合に圧巻されながら、なんとかならないものか?と思考を巡らせます。

 

 

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使用用途に記された「箸置き」の文字。

 

「オフィシャルでオススメ来ましたーッ!」と歓喜するも「箸置き」・・・。

 

 

 

「箸」でなくて「箸置き」・・・

 

 

 

あくまで口に入らない前提の仕様に購入をためらいます。

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その後30分ほど店内を探し歩きましたが代用の塗料は見つかりません・・・

 

悶々と迷った結果、先ほどの見つけた水性工芸うるしただし口に入れないアイテム限定)」を購入することにしました。

 

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箸の材料は“水や腐敗に強い檜材”を選択。

 

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無意味に長い・・・。

 

何回でも失敗できるので心強いですね。

作業前の下準備

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材料が揃ったところで制作開始です。

最初の行程で取り出したのは“鉛筆削り(手動)” 。

 

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購入した檜材をセットして、先端の様子を確認しながらゆっくりと削っていきます。

10年ほど使用せず置物として卓上に鎮座していましたが、よもやこのような使用法で使われる日が来ようとは・・・

 

感無量ですね。

 

 

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完全に尖らせることなく写真のような状態で留めます。

 

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その後、小刀を使用して形状を整えて、

 

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紙ヤスリを用いて滑らかにしていきます。

 

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前回に痛い目を見た “垂直の穴” はボール盤を使用することで解決。

 

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綺麗かつ垂直の縦穴が開きました。

 

 

徹底した防水処理

続いて今回の要である防水加工を施していきます。

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「筆で慎重に塗料を塗って乾かす → 800番手の紙ヤスリをかける」を繰り返すこと3往復。

 

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テッカテカ かつ カッチカチ に硬化した箸の先端部分が完成しました。

まだ完全に乾いてないせいもあってか、少々ケミカルな匂いが漂ってます。

ジョイント部分の改良点

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今回は「箸の先端部分との接合に使用するネジ」の行程もひと手間かけてみます。

 

まずはネジ切りとナット部分に “ ワセリン ” を塗布してなじませる。

こうすることで木材とネジを接着した際にはみ出した接着剤が侵入することを防ぎます。

塗装で言う“マスキングテープ”のような役目を果たしてくれるので覚えておくと重宝する裏技。

 

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必要な長さをナットと融合させて塗料が乾いた檜材と接着させていきます。

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塗料の完全乾燥までもう少しかかりそうですが、一応完成。

こうして見ると「市販の箸とそう代わらないな〜」と自己満足。

 

 

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以前のマットな質感も捨てがたいのですが水分で膨張するのは少々いただけません・・・。

 

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塗料を塗って2日経過しました。

 

気になっていた科学的な匂いも無くなったので胸を躍らせながらさっそく使用!

結果は

oeee

口の中に「ふわっ」と広がるケミカル風味!

 

乾燥前に漂っていた香りそのままの味が口内に広がっていきます。

 

「数日前の青いケーキといい、今年は当たり年だね!」

と自分に賞賛の声を浴びせながらガッシガシうがいを繰り返しました。

それから10日ほど徹底的に乾燥する事で問題は改善しましたが、記憶の中にフワッと漂うケミカル風味・・・

しばらく忘れられない経験となりました。

 

 

【今回の教訓】

水性ウレタン塗料を完全に乾かさない状態で口に入れるとオエーーーー!! 

 

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